頭痛コラム
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頭痛コラム
島根県出雲市の須佐クリニック副院長の須佐葉子です。
脳神経内科・頭痛外来を担当しています。
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頭痛の誘発因子。
つまり、頭痛を引き起こすきっかけのことです。
とある研究によると、片頭痛患者さんの75%には、何らかの頭痛発作の誘発因子があるそうです。
「そんなの、自分では分からない」
そういう方も多いでしょう。
実際に、私の頭痛外来でも、意識している方はあまり多くありません。
特に何もないのに頭痛が起こる方も、もちろんおられます。
でも、これから挙げていく項目を見ていただくと、当てはまるものがあるかも知れません。
頭痛の誘発因子に気づくことは、頭痛治療のための大切なステップです。
何が自分の頭痛のきっかけとなるかを知っていれば、可能なものは避けることができますし、避けられないものは、予測して心と体の準備をすることもできます。
さらに、より適切な治療薬を選択する際の、大きな手がかりにもなるのです。
さあ、あなたはいくつ見つけることができますか?
・身体的、精神的ストレス
・疲労
・睡眠不足、寝過ぎ
・睡眠リズムの乱れ(夜勤、徹夜など)
・長時間の同じ姿勢(デスクワークなど)
・肩こり
・天候変化(低気圧、雨が降る前)
・温度差
・寒さ(屋外や寒い所での作業など)
・暑さ(炎天下や暑い所)
・光刺激(直射日光や眩しい光)
・大きな音
・匂い
・月経周期
・旅行
・人混み
・空腹
・アルコール
・特定の食べ物(チーズやチョコレートが有名だが個人差大)
・水分不足(脱水)
・ピル
一つの誘因だけでは頭痛が起きなくても、いくつかが重なると頭痛は起きやすくなります。
例えば、
寝不足、暑い日、人混み、のそれぞれ一つずつでは何ともなくても、
寝不足で、暑い日に、人混みに出かけると頭痛が起こってしまう、
といった具合です。
自分の頭痛の起きやすいパターンを観察して、いくつか誘発因子を見つけると、頭痛との付き合いが随分やりやすくなってきます。
そのために使う、とても役立つツールを次回のコラムでご紹介します。